海の玄関から今日は!  ヨット・タカマミ で一緒に海外クルージングの世界へ。

人の都合より自然が優先

鉄則・人の都合より自然が優先

7月タカマミを受け取り、馴らし、帆走訓練、シェークダウン、造船所の要請で、9月のサザンプトンでボートショウへ出品と10月に入るまで出国せず。

ビスケー湾を渡るには、特にファミリークルーズでは9月頃までが無難とされてます。

この年南へ、少なくともポルトガル西岸辺りまでは南下する予定にしてました。
10月ボートショウの終了後、出国を決め、出国手続き、海図、食糧、燃料等補給を済ませイギリスを出国。

出る時の天気図は弱い低気圧、前線が近く西側にあり、問題なしと判断。コースは南岸を西へ、一気にイベリア半島北西端、ラコルニアへ。

チチェスターを早朝出港、ワイト島との海峡を通過、プール港の沖を通過、ポートランド港を右前に見る沖合へ来た、段々と左前からの風が強くなる。

どうして? そうか、前線と低気圧の活動が強くなったんだと。4時間ほど休み起きてびっくり!交替した前の位置と余り変わらない、風波は一段と厳しく。

強力な乗組員なら取る道は選択が可能であるが、ファミリークルーでは取る道は1つ。最も安全な手段。

前もって考えていたウェイマス港(WEYMOUTH)へ。3ポイントまでメイン・セールうをリーフして右へ変針。

頭をよぎる、この嵐予想よりもはるかに強そうだ! ウェイマス港は未経験、比較的小さい港、30ノット以上の風、不安が起きる。
ヨットにとって、強風の中で接岸など、至難の業、壊しに接近するようなもの。最後の手段である。

より近くに軍港・ポートランド。大きいし、近いし、入りやすい。軍艦を係留するブイは多いし、安全に係留出来る可能性は大である。行き先を軍港へ変更。

真夜中、暴風雨の中、より安全に中程の入口より入港、手探りの状態で風上側の方へゆっくり接近。多くの明かりが見えはじめ、艦船の姿も。港内は風波は強いがウネリは無い。

視界は雨とシブキで最悪。でも港内は広いし障害物は少ない、所々に艦船係留用の大きなブイ。セイルは下ろし機走風上へ。灯りが多い方へゆっくり、大きな艦船の隣に少し離れヨットが1隻ブイへ係留している、近付いて少し離れてもう1つブイが空いている。時間を掛け慎重に係留。デッキ上の移動には這いまわるほどの強さ、40kt位の風力か。甲板上の余計なものは中へ収納。
強い吹き降りのなか、ブイへ繋ぎ止める。

前方?100mほどに低い岸壁が灯りの中に微かに見える。それにも拘らず、猛飛沫が襲う有様。加えて、近くの艦船からの反射波浪が、船尾船底を打ち、ドラムを近くで打つようにヨット全体震わす。

暫くして隣のヨットがブイを係留したままドラッグ!! この有様を見て、新たな不安が出る。何時でも不時の事態に備える。でもタカマミを係留したブイは丈夫で嵐に耐えて呉れました。

翌日、海軍の巡視艇が。緊急事態であることを了解したらしく、以後現れませんでした。

3日目の朝、なんとすぐ目の前の陸上でヘリコプターの訓練、アプローチ、離発着。
もう余裕の出てきたタカマミのクルー、うまい! へたくそ! と楽しむ余裕も。

嵐の中、3食ともホットミールを用意して呉れるクルーは有難い。

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